AIR BridgeAIR ブリッジ

AIRブリッジ2020

− アートと医療の可能性をむすぶ –

アーカスプロジェクトが、2019年度にAIRを開始した精神科の袋田病院(茨城県大子町)とAIRに関する知識とノウハウを共有する事業、AIR ブリッジ。2020年度は、コロナ禍で袋田病院AIRが行われなかったため、計画を変更し、次の2つの事業を実施した。

まず、アーカスプロジェクトがミヤタユキを特認コーディネーターとして袋田病院へ派遣し、前年度の袋田病院AIRで得た課題への向き合い方について検討した。医療機関およびAIRにおけるアーティストに対するサポート、表現活動を通じた医療従事者や患者との関係の考察など、袋田病院AIRの環境を理解した上で、助言を行った。

次に、現代アートと精神科医療の関係を考察するオンラインの勉強会を、袋田病院AIRの担当者や精神科医、学芸員やアーティストを交えて2度実施した。袋田病院におけるAIRの実践や精神科医療の歴史などについて知見を深め、両領域の関係構築について話し合った。その後、議論をさらに広げつつ深めるために同じ登壇者で公開オンライントークを行い、精神科医療におけるアートの多様な役割と可能性、また想定される課題について検討した。

  1. 1 コーディネーター人材研修及び派遣

    • 特任コーディネーター :ミヤタユキ
    • 研修期間:2020年9月3−19日 (アーカススタジオ)
    • 派遣期間:2020年10月1−17日(医療法人直志会 袋田病院)
  2. 2 アーカスプロジェクト−精神科医療施設間のオンライン勉強会

    「袋田病院のアート事業紹介」

    2020年10月16日(金)

    • 発表者:渡邉慶子(袋田病院アート事業AIR担当/作業療法士)、上原耕生(同/現代美術家)
    • 参加者:今井朋(アーツ前橋 学芸員)、川上伸太郎(東京都立松沢病院 精神科医)、小山渉(アーティスト)、ミヤタユキ(アーカスプロジェクト特任コーディネーター)
    • 聞き手:石井瑞穂
    「精神科医療の歴史」

    2020年11月20日(金)

    • 発表者:川上伸太郎
    • 参加者:今井朋、上原耕生、小山渉、ミヤタユキ、渡邉慶子
    • 聞き手:小澤慶介
  3. 3 公開オンライントーク「−心をケアする技(アート)を考える−」

    2020年12月4日(金)

    • 登壇者:今井朋、上原耕生、川上伸太郎、小山渉、ミヤタユキ、渡邉慶子
    • 聞き手:小澤慶介

医療法人直志会 袋田病院

1977年、茨城県大子町に開院。以来、畜産・自然農法・アート・森林セラピー他を治療に取り入れている。アート事業は2001年より開始。2019年度、オランダからニナ・グロックナーと宮地幸を招聘し、大子町、ビューティフル・ディストレス、袋田病院の三者によりレジデンス事業を実施。

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