ナンデシャ・シャンティ・プラカシュ / Nandesha Shanthi Prakash

  • 招聘年2013年度レジデント・アーティスト
  • 出身1968年インド生まれ
  • 国籍インド在住
滞在制作にあたって

現代の生活の日々にそって、伝承世界を現実化していくことを通して、私は、現実世界と伝承世界の深淵についての作品を制作しています。
これらの作品は、まるで錬金術を習得しようとするような、答えも無く終わりも無い知識についての探求ですが、人間の存在の経験の一部となるような旅の過程です。
この試みは世界の中ではとても些細な振る舞いです。ただ、ひとりの人間、ある国家に属する社会の一員として、また、”私たちの世界”と呼ばれる大きな想像体の一部である私の現実をしるための美学的な実践です。

バンガロールのカレッジ・オブ・ファイン・アーツC.K.P.で応用美術を学んだ後、ハート・アニメーション・アカデミー・ハイデラバードにてアニメーションを、バンガロール大学にて版画を学ぶ。2006年、バンガロール・アーティスツ・センター、アーティスト・イン・レジデンス・プログラム(BAC)を設立。工芸品や既製品と共に、広告やプロパガンダといった人々に伝達されやすい表現を組み合わせ、複雑な現代社会のあり方や、特にインドにおける政治意識に問いを投げかける彫刻やインスタレーションを制作している。これまでの主な展覧会に、「Give Me The Thumb of Your Right Hand」(スムカ・ギャラリー、バンガロール/2013)、「Chennai Art Festival」(アパラオ・ギャラリー、チェンナイ/2011)、「TRIAD Contemporary Art of India」(ラブランド・ミュージアム、コロラド/2010)、「Video Art Festival at Chitra Santhe」(チットラカラ・パリッシャース、バンガロール/2009)などがある。

<審査員のコメント>
石材切断用のカッターにアメリカのアニメのヒーローを彫り、メダルにした彫刻や、兵士が私物を入れる箱(フットロッカー)を積み重ね、その周りにインドの伝統的な叙事詩をコミック調に印刷したインスタレーションなど、一見親しみやすいモチーフの中に、実際にはインドの歴史や戦争、アメリカ、ヨーロッパの影響が避け難い現代の状況を映し出している。そうした視点が、彼が日本に滞在することで、どのように投影されるのか、また表現されるのか、好奇心が湧いた。
アーカスのレジデンスでは、守谷で見つけた古い道具や機材などを再利用し、地元の文脈や歴史のリサーチをしながら作品制作を行う予定。日本初滞在となるプラカシュが、日本で出会う素材や、職人との共同作業から何を発見し、どのように知識、技術、アイディアを交換しながら物語を紡ぎ出すのか見てみたいと思った。

堀内奈穂子

彼の作品はスタイルや材料の面では、特徴的なものでないのですが、‐主要な目的としてその地域の人との交流やコミュニケーションが繰り返されるプロジェクト‐過程,時間,場所,環境そして大衆に広くアイディアの普及,地域の環境,人々,参加者、社会が制作の中で原理を有効に活用し,社会的に実体的にプロジェクトの調査を理解するための調査になっています。プラカシュのテーマと制作への取り組みは、アーカスプロジェクトにふさわしいものであると私の心をうちました。
急速な近代化を反省する時代である最近の日本の状況において、異例の速さで都市化や都市膨張が広がっているアジア太平洋の状況で、プラカシュのプロジェクトを通して、社会そして都市は、先入観を変え、地方、多様性、相違点、特殊性といったメリットが強調され、新しい議論が形成され、異なるグループと付き合うチャンスが生まれることとなるでしょう。

キース・ウィトル

キース・ウィトルによるコメント全文はこちらから 

これまでの作品画像を見る

2013

ロドリゴ・ゴンザレス・カスティージョ〈メキシコ〉

シビレ・ノイマイヤー〈ドイツ〉

ナンデシャ・シャンティ・プラカシュ〈インド〉