ダニエル・サロモン / Daniel Salomon

  • 招聘年2008年度レジデント・アーティスト
  • 出身1976年デンマーク生まれ
  • 国籍フランス / パリ在住
  • ホームページ http://www.heliko.org/
滞在制作にあたって

これまで私は日本を訪れたことがなく、そのため期待も大変大きいです。観光地を訪れることももちろんですが、なによりも守谷市という地元で日常生活を送ることを楽しみにしています。作品作りのうえでも、また私自身にとっても、今回の経験が重要なものとなることを確信しています。エキサイティングなアートをお見せしたいと思っています!
私の作品では、エスペラント語が出発点です。エスペラント語とは19世紀末に作られた国際言語です。その理念とは中立的な共通語(lingua franca)が世界平和に貢献するだろうというものでした。私はこのようなユートピア的理想が現代にあっていかに受容されうるのかにとても関心があります。
アーカスでは、12月のオープンスタジオに向けて、エスペラント通貨(紙幣など)を発行したいと考えています。また、地元の人々との交流を交えたプロジェクトも考えています。

ダニエル・サロモンは2003年以来、「エスペラント語」をモチーフにしたプロジェクトを展開してきました。国という境界を越える、「一つの世界」へのユートピア的な理想からエスペラント語は発明されました。現在でも世界中にエスペラント語を使用し、学習している団体が存在しますが、残念ながらその理想である「あらゆる人々の第二言語」にはなっていません。

サロモンは、エスペラント語でのスピーチやレクチャーの他、エスペラント・サッカーチーム、エスペラント・ファストフードレストラン、エスペラント・ソーセージ会社、エスペラント外交会議などのプロジェクトを行なってきました。これらはみな、グローバル化し、矛盾や対立が多く発生する現代の世界状況の中で、「共通性」や「相互理解」の可能性を探究するものです。

今回の滞在では、茨城県内の食材を使ったエスペラント創作料理を開発、エスペラント語で地元の高校生向けに調理実習を行い、映像作品として発表する予定です。また、エスペラント紙幣のデザインおよび発行も予定しています。同時に日本のエスペランティストたちについても積極的に調査を展開していきます。

<審査員のコメント>
「言語は知識の理解や発展にとって中心的な媒介となります。作品の中心的なトピックであるエスペラント語という概念は、現代的なだけでなく、ちょっとしたおもしろさを感じます。にもかかわらず彼のアプローチはシリアスで構築的であり、作品にも首尾一貫性があります。一方で、彼のパフォーマティヴなアプローチはとてもアクチュアルで、彼を異なるコンテクストに順応させてくれるでしょう。ヨーロッパ的な視点からのみならず、日本というコンテクストでの彼のプロジェクトはとても意味あるものになるはずです。」

ジョバンニ・カルミネ

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2008

ポーリーン・オルトヘテン〈オランダ〉

ダニエル・サロモン〈フランス〉

ジョシュア・ソファー〈英国〉

カン・ヤチュ(康雅筑)〈台湾〉