オズギュル・デミルジ / Özgür Demirci

  • 招聘年2012年度レジデント・アーティスト
  • 出身1982年トルコ生まれ
  • 国籍トルコ/イスタンブール在住
  • ホームページhttp://www.ozgurdemirci.com
滞在制作にあたって

日本の車とその文化についてのリサーチに基づいたプロジェクトのために、守谷に来て以来、改造車にまつわる逸話や試みを収集しています。車を改造する事を反社会的な運動として捉えてきましたが、改造には様々な理由があり、またその改造の意味についても調べています。なぜならその特異な変形の中に、改造車が個人の個性的な表現の手段であることを見ることができるからです。

1982年イスタンブール生まれ。2008年にヨーテボリ大学ヴァーランド美術学校(スウェーデン)で修士過程を修了後、同年イスタンブールのボルサン・アート・センターのレジデンスプログラムに参加。2011年、イタリアのビエラにある、チッタデラルテ・ファウンダチオーネ・ピストレットでのレジデンスに招聘参加。これまで、絵画、インスタレーション、パフォーマンスといった多様なメディアを駆使し、またしばしば人々との関わりあいを通じて作品制作を行ってきた。それらはリサーチや対話を通じて、公共空間の多様な領域を探求しつつ、人々が無/意識的に、または集団—個人的に、権力や制御のシステムをどのように内面化、もしくは抵抗しているのかを描き出す。最近の主な展覧会には、「Reflecting on Reflection」(ギャラリー・マナ、イスタンブール、2012)、「Money Issue」(PasajIST,イスタンブール、2012)、「La Turo De Babel」(ギャラリー・エクズペリメンターレ、ヨーテボリ、2012)がある。

<審査員のコメント>
オズギュル・デミルジは、現在トルコで、特定のブランド車を自己表現として改造するという、 一種のサブカルチャーを調査しており、アーカスでは、同じ様な現象を日本の場合に置き換えて調査するという提案である。その土地の特殊な一面を取り上げ、そこから発展させ、最終的には違う領域に踏み込むという奇抜で、明確な提案であり、それはどこか強い説得力を持つ。

リサ・ローゼンダール


オズギュル・デミルジの作品は、個人の社交や公的スペースでのあり方について強調している。世界で最も多様で矛盾性に富むイスタンブールの様なメガ都市においては、社交スペースを定義することは、特に興味深い。高速に変化し続け、途方も無いスピードで急迫を要する程に物事が起こる。それは新しい建築物の基盤構造に関わらず、人々のモラルや考え方が急速に変化しているとも言える。デミルジの作品は、 行った調査内容の視覚化や、単なる興味深い読み物としての言語の介入を試みるのみではなく、 美術を鑑賞している側は当然、自らが分析し、直接関わった人達にも好奇心を与え、理解しやすいようになっている。細部へのこだわりと形式化したアート界の環境を結ぶために、作家はよく知られた手法や現代美術の論説で認識されている方法を上手く使っている。

トビアス・バージャー


フィルム、絵画、インスタレーション、更にはパフォーマンスとジャンルを超えオズギュル・デミルジは個人の生活と公共における役割と公での「アーティスト」としての特性について調査している。進行中のプロジェクトでは、イスタンブールのブランド車、トファス車(Tofaş) を改造し、個人の表現や、階級間での明瞭な欲望の表現としてのサブカルチャーについて調査している。アーカスでのレジデンス制作案は、いかに、このような現象は階級構造を成立させる為の妨げとなっているかについて? 長年続いているトルコとの交流で結ばれた日本とはどのような類似点があるのか 調査する予定である。

ウンジー・ジュー

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2012

オズギュル・デミルジ〈トルコ〉

バスィール・マフムード〈パキスタン〉

ユ・ウンジュ〈韓国〉