ファザル・リズヴィ / Fazal Rizvi

  • 招聘年2011年度レジデント・アーティスト
  • 出身1987年パキスタン生まれ
  • 国籍パキスタン
滞在制作にあたって

リズヴィの制作はすべて、アーティスト自身の家族にまつわるものである。そこから引き起こされる痛みや束縛に向かってしまう家族という集団に対する批判のようにみえる。ここでは、家族というのは楽しみが不要であるという事実が悪用されている。特に彼の性的傾向も関わり、その構造の配置や置き換えを見つめるということである。最も近い人としての母親の身体は作品の中で重要な意味を与えている。家族という単位に対するただの批判というだけのものではなく、同時に懐かしいものであり、そしてあきらかに彼にとっては放置してはおけない存在なのだ。

<審査員のコメント>
絵画制作に集中して取り組むファザル・リズヴィは、アーカの近年のレジデンスプログラムでは取り扱いにくい活動分野のアーティストである。しかしながら、今年度事業の応募期間早々に発生した震災により、わたしたちの社会、日常生活への感覚は大きく変化したと言わざるを得ない。被災地である茨城県、特にいま、原発事故による放射線汚染の数値が高くなってしまった守谷市の風景は、震災前となにも変わっていないのだが、人々の心の景色はたしかに変わった。変わらない訳にはいかないと感じる。昨年までは、アーカスのレジデンスプログラムは建物の外へ、外へと向かうベクトルにのって進んで行った。アーカスは今、外に向かうだけではなく、内に向かうベクトルの必然性を実感している。ファザル・リズヴィがしつように描く「家族」というテーマ、希望している守谷の一般家庭での「家族の体験」を経た絵画制作という提案に、震災後のアーカスが選択したテーマと新しい方向性をかぶせてみたいと思う。

小田井真美
(アーカスプロジェクト ディレクター)

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2011

ヴォイチェフ・ギレヴィチュ〈ポーランド〉

ワイ・クエン・フイ〈香港〉

ファザル・リズヴィ〈パキスタン〉