ジェイソン・コフキ / Jason Kofke

  • 招聘年2010年度レジデント・アーティスト
  • 出身1979年米国生まれ
  • 国籍米国 / 中国在住
  • ホームページhttp://jasonkofke.com
滞在制作にあたって

人間関係が始まり、育まれ、あるいは終わりを迎える時、関係は伝達の手段を通じて変化するので、私は、伝達手段自体に、つい注目してしまいます。 例えば、SMSテキストメッセージ、ソーシャル・ネットワーク上でのテキストの投稿、スカイプでのチャットなどです。人間の思考や感情を繋ぐデバイスもまた 簡単に終わりを迎えうるのです。友人が去る時、恋人達が別れる時、家族の一員が死去する時、その情報は、メールや携帯電話を通じて運ばれます。続いたり、終わったりする人間関係は、種々のデバイスに取り次がれています。

機械は人間関係の一部となっています。これらの発明が、人間のストーリーを保管し、人間のアイデアを転送し、人類の記録の一部となってきました。その機械が、もはやきちんと機能しなくなると、それらは捨てられてしまいます。時代遅れになった時、デバイスは使われなくなります。機械ですら、壊れる物は、誤りを犯しがちです。人間も誤りを犯しがちです。

私達が作る物の扱い方を見ると、私達自身の多くの点が明らかとなります。修理しつつ、どこか壊れたもののメリットを観察します。捨てられた機械や、消滅寸前のデバイスの中に自分を見出します。修理することによって、私は新しい対話の一部となり、新しい関係の一部となります。つい物を修理したい気になるのですが、その物の中で自分を癒しています。そして、この事実から、私は希望に行き着く話し合いの到来を予感しているのです。

すべてうまくいく。

<審査員のコメント>
彼の申請書の強みは このアーティストが持つ、時代遅れのテクノロジーを使えるという、明らかな専門技術にあると考えていました。作品は、物質性、「物体がそこにある」という強い感覚を備えながら、感覚的な美しさを、シンプルで説得力のあるコンセプチュアルなアイデアに結びつけます。(例:作品「Everything will be OK… (すべてうまくいく)」)私は、彼のプロジェクトの直接的な表現に反応し、アーカスでの滞在期間、彼は極めて多作に時を過ごすと感じました。 彼は、作品の質をサイト・スペシィフィック(場所の持つ特性を活かしたアート)のプロジェクトへと精査しるものの、いわゆる「スタジオ」を維持するタイプのアーティストです。

テッド・パーヴス


捨てられたハイテク機器で作品を制作することは、 日本ではよくあることですが、技術的進歩にあふれた「“場所”のプロジェクト」として、文化的にもテクノロジーの側面から見ても興味深いと思います。彼が、古い世代の技術機器を知る、年長の人々との共同作業の可能性を呼びかけた時に、自分が興味を持った参加者はどの社会層にいるのかという点に関心を持ったこと、を特に気に入りました。彼の作品は、国際的に共有可能な「歴史性のある常套句」に、ある個人の歴史を刻むことなのです。

ナターシャ・ペトルシン


機械とそれに関連するコミュニティーを探求していく中で、恐らく、アーティスト自身の延長線を映し出しつつ、社会変容の議論を起こす作品となるでしょう。

フー・ファン

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2010

ソンミン・アン〈シンガポール〉

デヴィッド・ブレイザー (with ケルダ・フリー)〈オーストラリア〉

ジェイソン・コフキ〈米国〉