第三回テーマ「サバイバル」
うんざりとする日々が、これからも続きそうな気配が濃厚です。では、アーティストやそのタマゴたちは今後どう生き残っていけばいいのか?そして、キュレーターやギャラリスト、ジャーナリスト、NPOスタッフたちも、同じ課題を抱えています。誰だって楽してませんよ、もちろん。
つまり、アートにまつわる活動を継続していくためにはサバイバルが欠かせません。そこで、三回目となる「アートをみるプロ養成合宿」では、ずばりサバイバルをキーワードに、現在と今後のアート環境について考えたいと思います。ゲストは、東谷隆司さん。数々の美術館を渡り歩き、現在はフリーランスのキュレーターである、サバイバルの実践家です。そしてその昔、ぼくと「Wたかし」というノイズバンドを組んでいた人でもあります。
膝をつき合わせて対話したり、おいしいごはんを食べながら語ったり、濃密な一泊二日をみなさんとすごしたいと思います。
新川貴詩

【内容について】
合宿第三弾!
世界的な金融危機では、経済界に衝撃が走っただけでなく、アートの世界にも少なからず動揺している様子が目につきます。アートバブルと騒がれていたのも今は昔。最近のフェアやオークションの結果でも、現在の状況が一目できるでしょう。不況の影響は作品が売れなくなるだけでなく、助成金や補助金の減少、美術館の予算の減少、展覧会自体の減少・縮小、さらには来場者の減少となることが予測されます。これらの問題はアート界全体の収益の減少となり、アーティストに限らず、キュレーター、ライター、ギャラリスト、アートNPO…とアートに携わる全ての人々に影響する問題となることでしょう。
では、いかにこの厳しい状況の中で生き残っていくか。サバイバル術を学ぶ場ではなく、『サバイバル』をテーマに各ジャンルの状況、変化からいま何をすべきか?どのような提携・協力が必要なのか?そもそも、なぜサバイバルしなければいけない状況が生まれたのか?など、参加者各自がこの厳しい状況をいかに『サバイブ』していくかを考える場となればと思います。この不況の中では、アートは不利な立場となるのか。不況という言葉から、ネガティブな話になることも予想されますが、アートの重要性をアピールできるチャンスと捉えていく良い機会ではないでしょうか。『今、何をすべきか』という問いかけから、『今、アートは何ができるか』を導き出す議論となればと考えています。
今回は、インディペンデントキュレーターの東谷隆司氏をゲスト講師に招き、これまでの経験をお話ししていただくとともに皆様と熱いディスカッションを繰り広げたいと思います。皆さまのご参加、心よりお待ちしております。
※ご参加を希望する方は、連絡先電話番号とEメールを明記の上、FAXまたは予約フォームにて3月13日(金)までにアーカス・スタジオまでご応募下さい。応募者多数の場合は抽選となります。なお参加決定通知、および詳細のご連絡は3月中旬を予定しております。
【ご意見番】
新川貴詩(しんかわ たかし)
1967年生まれ。早稲田大学第一文学部卒、同大学院情報通信専攻修了。
雑誌「i-Dジャパン」編集部などに勤務した後、執筆活動を開始。著書に『残像にインストール 舞台美術という表現』(光琳社)、編著書に『明和電機会社案内』(アスペクト)、『小沢剛世界の歩き方』(イッシプレス)などがある。著述業に加え、展覧会企画やワークショップ講師、学校教員なども務める。
【講師】
東谷隆司
(あずまや たかし)
68年三重県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究課修了(油画専攻)。
世田谷美術館(学芸部)に5年間在籍後、東京オペラアートシティギャラリー、横浜トリエンナーレ2001スタッフ、森美術館キュレーターを経て、現在フリーで展覧会企画、執筆活動を行う。近年の展覧会に「GUNDAM 来たるべき未来のために」(2005 - 07、サントリーミュージアム天保山、大阪、上野の森美術館、東京、他、巡回)、「2008釜山ビエンナーレ:現代美術展」のキュレーターチームとして活躍。
【プログラムキュレータ】
五十嵐純(いがらし じゅん)
1984年東京生まれ。多摩美術大学絵画学科油画専攻四年次在籍。
同大学内で2007年5月より、学生自主運営スペース鑓水青年美術館を設立、企画運営を行う。『The House展』(08.05)出品など作家としても活動中。
小野由姫(おの ゆき)
1979年生まれ。多摩美術大学美術学部彫刻学科卒業。
画集出版、展覧会企画会社勤務を経て、2008年MADのキュレーション・プラクティスコース修了。